つれづれ映画日記・読書日記

日々の映画鑑賞や読書の感想を綴っています

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ニーチェの馬

“滅び”の物語 * * * * * * * * * 冒頭でまず、ドイツの哲学者ニーチェの逸話が紹介されます。 ムチに打たれ疲弊した馬車馬を見たニーチェは その馬に駆け寄り、首を抱いて泣きだした。 そして彼はそのまま精神が崩壊していった・・・と。 今作は、…

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日

1000の言葉より映像が物語る * * * * * * * * * 少年が一艘のボートでトラと漂流。 なんて、スリリングな設定でしょう。 ワクワクして見に行ったのですが、想像以上に深く胸の奥に響く作品でした。 少年パイは、インドのポンディシェリに住んで…

「スターバト・マーテル」 篠田節子

青く透き通る水の中に揺らめく男女 スターバト・マーテル (光文社文庫)篠田 節子光文社 * * * * * * * * * 乳癌を機に生と死を見つめるようになった彩子。 中学時代の同級生・光洋と30年ぶりに再会した彩子は、 心の奥底にしまっていた哀しくほろ苦…

東京家族

老いを描写することで、新しい世代が際立つ * * * * * * * * * 山田洋次監督の監督生活50周年記念として、 名匠小津安二郎「東京物語」にオマージュを捧げた家族ドラマです。 瀬戸内海の小さな島に暮らす周吉(橋爪功)・とみこ(吉行和子)の老…

「木挽町月光夜話」 吉田篤弘

こだわりの12キロ 木挽町月光夜咄吉田 篤弘筑摩書房 * * * * * * * * * 「Webちくま」に連載された吉田篤弘さんのエッセイです。 エッセイとはいえ全体で一つのテーマを追っていて、 大きな一つの連載エッセイとなっています。 さて、その大きなテ…

私が、生きる肌

愛なのか。憎しみなのか。 * * * * * * * * * ペドロ・アルモドバル監督作品ではありますが、 これまでとはちょっと様子が違います。 アルモドバル監督とくれば、まずは情念・・・というのが私の印象。 しかし今作はもちろん、人の情念なくしては語…

テッド

中年オヤジと可愛らしさのギャップが可笑しい * * * * * * * * * テディベアのぬいぐるみ、テッドにひかれて見てしまいました。 しかし想像以上にお下品なセリフ満載なので、 そういうのが好きではない方はやめたほうがいいかもしれません。 私はあ…

「球体の蛇」 道尾秀介

人を愛すること、受け入れることのほんとうの意味 球体の蛇 (角川文庫)道尾 秀介角川書店(角川グループパブリッシング) * * * * * * * * * 17歳友彦は、隣の家に居候しています。 父母は離婚し母が離れていった。 父は単身赴任。 その父は、元々冷…

96時間 リベンジ

最強の父親、再び * * * * * * * * * 『96時間』の続編です。 元CIA秘密工作員のブライアン。 前作では娘を誘拐され、怒りに燃えた彼は、 犯罪組織人員を根こそぎに叩きのめし、娘を取り戻したのでした。 →「96時間」 今作では、別れた妻レノーアと…

孤島の王

酷寒の中で、心の火は熱く・・・ * * * * * * * * * ノルウェーのバストイ島。 かつて問題児たちの矯正施設で起こった脱走事件の実話を元にしています。 1915年。 ノルウェー孤島の矯正施設にエーリングという少年が送られてきます。 何かと反…

「楽園のカンヴァス」原田マハ

著者の経歴を注ぎ込んだ力作 * * * * * * * * * 原田マハさん作品は、私、今回が初めてです。 本作は2012年、様々な賞を受賞していますね。 デビュー作「カフーを待ちわびて」は、日本ラブストーリー大賞も受賞していますし・・・。 残念ながら…

LOOPER ルーパー

予測不能のストーリー * * * * * * * * * タイムマシンが絡む、近未来SF。 今作での現在は2044年となっています。 更にそこから30年後、 タイムマシンが開発されていますが、しかし、法律ではその使用は禁止されています。 まあ、無闇やたら…

メリダとおそろしの森

母と娘の葛藤 * * * * * * * * * ピクサーによるアニメですが、 女性が主人公となるのは今回が初めてだそうです。 というのも、これまですべて男性監督によるものでしたが、 今作は女性監督、ブレンダ・チャップマンが立っています。 ということで…

「火山のふもとで」 松家仁之

一行一行を愛おしみながら、大切に読みたくなる。 火山のふもとで松家 仁之新潮社 * * * * * * * * * 今作は、著者のデビュー作といいますが、 そうとは信じられないくらい完成された作品で、 読み始めてすぐに惹きつけられ、浸りました。 若き建築…

「愛人 ラマン」

名も無き男女がほんのひととき見た夢 * * * * * * * * * マルグリット・デュラスの自伝的ベストセラー小説の映画化。 1929年、フランスの植民地である現在のベトナムが舞台です。 メコン川をゆったりと渡る船に乗り込む少女。 男物の帽子をかぶり、…

ポスター犬13

すみません・・・また犬ではなくて・・・ ペンギンでした。 近頃ちょっと犬に飽きてます。 「ドリームハウス」は、ダニエル・クレイグ出演のサイコ・スリラーで ぜひ見たいと思っていたのですが あっという間に夜の回しかなくなってしまい、 見そこねました…

「金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲」 赤川次郎他

それぞれの金田一 金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲 (角川文庫)赤川 次郎,有栖川 有栖,小川 勝己,京極 夏彦,柴田 よしき,服部 まゆみ,菅 浩江,栗本 薫,北森 鴻角川書店(角川グループパブリッシング) * * * * * * * * * 横溝正史生誕110周年記念という…

ホビット 思いがけない冒険

またひとつの冒険の旅が始まった * * * * * * * * * 「ロード・オブ・ザ・リング」の前章というべきこの作品。 単なる前日譚かと思えばこれがまた、 「ロード・オブ・ザ・リング」と同じく3部作の予定で、今作はその第1部となります。 「ロード・オ…

少年は残酷な弓を射る

ひたすら母親の関心を引きたいだけ・・・ * * * * * * * * * これはなかなかの衝撃作品でした。 自由奔放な作家だったエバ(ティルダ・スウィントン)は、 妊娠を機にキャリアを捨て、母親に専念することにします。 しかし生まれた息子ケビンは、泣…

「追想五断章」 米澤穂信

青春のさかりを過ぎて方向を見失った時に・・・ 追想五断章 (集英社文庫)米澤 穂信集英社 * * * * * * * * * 大学を休学し、おじの古書店に居候する菅生(すごう)芳光。 ある女性から、死んだ父親が書いた5つのリドルストーリーを探して欲しいとい…

シェフ! 三ツ星レストランの舞台裏へようこそ

美味しいコメディをボナペティ * * * * * * * * * 20年間三ツ星評価を守りぬいたパリの高級レストラン「カルゴ・ラガルド」。 そのベテランシェフであるアレクサンドル(ジャン・レノ)は、 スランプで新しいメニューが思いつきません。 そろそろま…

レ・ミゼラブル(1997)

今にしてみれば豪華俳優陣。一見の価値あり。 * * * * * * * * * 1997年版、ミュージカルではない「レ・ミゼラブル」です。 実は私、これは公開時に見ていたのですが、 ストーリーはほとんど忘れていたおかげで(?)、 先のミュージカル版も、非常…

「ナイト・ストーム」 サラ・パレツキー

V・I最後の事件・・・!? ナイト・ストーム〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 (V・I・ウォーショースキー)山本 やよい早川書房 * * * * * * * * * V・I・ウォーショースキーシリーズ最新刊です。 ある夏の嵐の夜、冒険好きの女の子たちが、 墓地で「ヴァ…

もうひとりのシェイクスピア

本当は、シェイクスピアは別人!! * * * * * * * * * 16世紀に活躍したウィリアム・シェイクスイアの作品は多々あれど、 彼自身の個人情報や記録は全くといっていいくらい残っていないのだそうです。 そこで、本当は誰か別人がシェイクスピアの名…

2013年 あけましておめでとうございます

何やらバタバタしているうちに年が明けました。 今年は巳年ですね。 チクチクっとへびさんを作ってみました。 今年も楽しい映画と本ををたくさん見ていきたいと思います。 どうぞ今年もよろしくお願い致します。 お正月は自宅でのんびり過ごしております。 …